NASを導入して便利にはなったのですが、ONU(光回線の終端装置)の位置がリビングにあるため、何の工夫もなくNASを配置すると、ONUの脇にある無線LANの親機と並べなければなりません。そういうことを配慮して作られた家なら問題ないのでしょうが、我が家の場合、ONU周辺には、固定電話もありますし、スマホやタブレットの充電を行っているコンセントもあり、かなりごちゃごちゃ間が出てしまっています。先日、遠隔起動ができるようにしたのですが、NASの配置をもう少し工夫できないかと考えていたところ、中継機の使用というアイディアに行き着きました。今回は、無線ルーターを中継機と使用し、NASを自由な場所に設置する方法を紹介したいと思います。
中継機の準備(無線ルーターを転用)
必要な機器は、中継機だけです。専用の機器が数千円からあるようですが、多くの無線ルーターが中継機としての機能を有しているようなので、新たに購入しなくても、使用しなくなった無線ルーターがあれば、簡単に中継機として使用できるようになります。我が家の場合は、光回線のプロバイダーを変更した際に、無線ルーターをプレゼントでもらいましたので、それまで使用していた無線ルーターが遊んでいます。今回は、この無線ルーター、WXR-1900DHP2を使用することにしました。
WXR-1900DHP2に中継機能を設定する
バッファルーのホームページに WXR-1900DHP2 を中継機として使用する場合の設定が詳しく紹介されていますので、その通りに設定すれば、簡単に中継機能を有効化することができます。


ここまでの作業を行えば、電源を切り、移動させても設定は変わらないので、好きなところの設置することができるようになります。
WXR-1900DHP2のSSIDを変更する
中継機として設定すると、親機のSSIDを引き継ぐことになります。我が家でも最初はそのように設定しました。ただ、引き継ぐ設定にすると、端末側から親機につながっているのか、中継機につながっているのか分かりませんし、ネットの速度が遅く感じられたり、プリンタが見えなくなるタブレットが現れたりしたことから、中継機のSSIDを変更することにしました。こちらの設定も簡単です。
管理画面にログインします。

詳細設定をクリックします。

設定を変更して、設定をクリックします。

以上の操作で、中継機として使用する無線ルーターのSSIDが使用できるようになります。この設定で運用すると、親機の設定を引き継いでいた際に現れたトラブルは起きていません。
NASの接続
今回中継器の設定を行った WXR-1900DHP2 にはLANポートがありますので、後は、このLANポートにNASを接続すれば、完了です。リビングから、二階の作業部屋にNASを移動させることができました。
転送速度

親機に接続した時

有線接続した時

中継器に接続した時
電波の状況に影響を受けるとは思いますが、親機に接続すると、さらに中継機を経由してNASにアクセスする必要がありますので、速度が出ないようです。中継機に有線接続した場合と、無線で接続した場合では、ほとんど差はありませんでした。ただ、途中の谷になっているところも有線接続です。いくつかケーブルがあったので試したのですが、谷になっているところのケーブルのカテゴリーはだいぶ低かったのかもしれません。この結果を踏まえると、有線接続の場合は、もっといいケーブルを使用すれば、さらに速度が上がるかもしれません。
中継機とセットで移動させなければならないとはいえ、NASの設置場所がONU付近に限られなくなったというのは大きいです。使用していない無線ルーターがないよという方でも、中継機能だけなら数千円で購入することができます。NASの置き場所に困っているという方は、取り組んでみてもいいのではと思います。

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