Microsoftから、「Power Automate Desktop」の無償提供が開始されました。ExcelにWordなど、Microsoftの製品には日々お世話になっていると思いますが、「Power Automate Desktop」は聞いたことがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。という私もつい先日知ったばかりです。
この「Power Automate Desktop」というサービスは、RPA(Robotic Process Automation)の1つです。お仕事によっては、RPAも何?となるかもしれません。こちらは、パソコンで行っている一連の作業を自動化する「ソフトウェアロボット」のことです。
すごく簡単にいうと、パソコンで行っている面倒な作業を、ロボット(Power Automate Desktopというサービス)に覚えさせれば、以後は、自動で処理してくれるという優れものです。この分野は、事務作業の効率化を進めるため、多くの企業でいろいろなサービスの導入が進んでいて、Power Automate Desktopも有償で提供されていた機能が、無償化されたものです。すべての機能が無償化されたわけではないようですが、個人で利用するレベルのことなら、ほぼ無料と考えていいのではないでしょうか。逆に、個人で必要なサービス?と思われる方もいるかもしれませんが、知っておくときっと便利に使えることがあると思うので、今回は、この「Power Automate Desktop」を使って、auカブコム証券の「一般信用(長期・売短)売建可能銘柄一覧」を取得する方法をご紹介します。
Power Automate Desktopのセットアップ
Power Automate Desktopをセットアップするには、マイクロソフトのサイトから、必要なファイルをダウンロードして、実行するだけです。

ダウンロードしたファイルを実行します。

ブラウザを操作するには、拡張機能が必要なようなので、お使いのブラウザの拡張機能をインストールします。

それぞれのブラウザで、確認画面が表示されると思いますので、追加してください。

これでソフト自体のインストールは完了ですが、使用するには、マイクロソフトのアカウント(ない場合は、無料で取得できます。)にサインインすることが必要となります。

言語設定を終えると、無事に使用できる画面になります。

auカブコム証券の貸株残高を自動で取得できるフローを作成する
さっそく、auカブコム証券の貸株残高を取得するフローを作成してみます。

左側に「アクション」が並んでいて、いろいろなことができることが分かります。こちらを理解すると、できることが広がり、ますます便利になると思いますが、とりあえずは、auカブコム証券から、一般信用可能な貸株残高(CSV)を取得できればいいので、どんな作業をするのか、Power Automate Desktopに覚えさせてしまいます。いちいちプログラム的な作業をしなくても、いつもの操作を行うだけで覚えてしまう優れものです。Webレコーダーをクリックします。

まずは、ブラウザを選びます。

次に、操作を記録するモードになります。「レコード」をクリックしてからブラウザの操作をはじめると、次々にアクションが記録されていきます。最後に、「終了」をクリックします。

元に画面にもとってくると、先ほど記録したアクションが表示されます。たったこれだけで準備は完了です。「実行」のアイコンをクリックすると、ブラウザが立ち上がり、口座番号やパスワードを自動入力し、必要なCSVファイルをダウンロードしてくれます。

やってみると分かりますが、一般信用取引が可能な銘柄を各証券会社にログインしてチェックするのは、結構手間がかかります。それほど大きい利益が出ることではないので、手間が大きくなると、結局やらないという結論になってしまいます。
我が家でクロス取引に利用している証券会社だとGMOクリック証券をのぞき、auカブコム証券、SBI証券、楽天証券の3社は、CSVの出力が可能なので、Power Automate Desktopで一気に取得できます。この結果をエクセルで整理することで、手間を抑えて、株主優待の取得を検討することができています。(これまでは、個人利用が無料のUiPathでデータを取得してきたのですが、マイクロソフトが無料でサービスを開始したのであれば、乗り換えていこうかなと思っています。)
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