iPadにGoodNotes、Apple Pencilを組み合わせると、電子書籍をまるで紙の本のように、というか、紙の本を大幅に超える使い勝手で活用することができるようになります。iPadを使用している方の多くが、kindleなどの電子書籍を読む機会があると思いますし、GoodnotesやNotabilityなどのノートアプリを使用しているのではないでしょうか。それらを組み合わせて、勉強に使っているという方も多いと思います。わたしも無印iPadからiPadProに買い換え、画面が大きくなったことから、Kindleの本を読む機会が増えましたし、Goodnotesを活用する機会も増えています。
kindleを使ってみて、次のようなことを感じています。
- 好きなようにメモを書きたい
- 自由に線を引きたい
- 部分的に抜き出してメモを作りたい
これらは、Goodnotesなら、簡単にできることです。でも、Kindleの書籍をGoodnotesで開くことはできません。いろいろ実現する方法はあるのかもしれませんが、この記事では、スクリーンショットを活用して、Kindleの書籍をGoodnotesで活用する方法を紹介したいと思います。
作業の手順
やり方自体はそれほど難しくありませんが、手間は少しかかります。iPad単体でもできることなのですが、一部を自動化するために、Windowsのパソコンを活用しています。流れとしては、下記の通りです。
- Kindle(PC版)で全てのページのスクリーンショットを撮る
- スクリーンショットをPDFに変換する
- iPadのGoodnotesで読み込む
Kindleの全てのページのスクリーンショットを撮る
たぶんこれが一番面倒な作業です。iPadのAssistive Touchを設定すると、シングルタップやダブルタップでスクリーンショットを撮ることができるようになりますが、全てのページとなると、かなり面倒な作業になってしまいます。このため、これまでは、本当に必要なところだけをスクリーンショットしていたのですが、その作業が間に入ることで、本を読む流れが阻害されてしまいます。流れを止めることなく、Goodnotesの操作の中で完結させたい、この思いを叶えるためには、わたしの今のスキルで考えつく最善が、このスクリーンショット作戦です。
必要なソフトを手に入れる
スクリーンショットは、PCを活用して自動で行います。活用するのは、2つのソフトです。いずれのソフトも無料です。
- PC版Kindle
- UiPath Automation Cloud for community
Kindleは、皆さんご存じのAmazonのソフトです。Amazonからダウンロードできます。UiPathは、RPA(Robotic Process Automation)に分類されるソフトで、簡単に言うと、パソコン操作を自動化できるソフトです。こちらはあまりなじみがないかもしれませんので、会社のサイトを紹介しておきます。有料版と、一定の条件を満たした場合、無料で使用できるというライセンスがありますので、注意してください。


Uipathでプログラムを作成する
UiPathを起動し、スクリーンショットを自動化するプロセス(プログラム)を作ります。自動化する部分は、ページをめくってスクリーンショットを撮る。撮り終われば、またページをめくってスクリーンショット撮る。この作業を繰り返すだけです。スクリーンショットを撮ることを繰り返すだけだと、ファイルが上書きされるだけになるので、番号を付けるようにしています。

スクリーンショットをPDFに変換する
UiPathを走らせると、指定したフォルダにスクリーンショットの画像が保存されます。ページ番号順に並んでいますので、PDFに出力できるソフトを使用すれば、PDFファイルの完成です。わたしは、変換したPDFを文字検索できるよう、有料のいきなりPDFを使用していますが、単にGoodnotesに取り込むだけなら、OCR処理しなくても問題ありません。

iPadのGoodnotesで読み込む
最後のステップは、できあがったPDFをiPadで読み込み、Goodnotesに共有するだけです。共有したファイルは、Goodnotesのノートと同じように、手書きのメモを書き込んだり、線やマーカーを自由に引くことができます。また、投げ縄ツールで、部分的なスクリーンショットを撮り、ほかのノートに貼り付けると行った作業も行えるようになります。
読んでいる作業の中で、余計な作業に手間をとられなくなるので、わたしとしては、かなり快適になりました。ちなみに、iPadへのファイル共有は、NASを活用し、パソコンからNASにファイルを保存し、iPadで読み込むという作業を行っています。ケーブルや外付けのストレージが必要ありませんので、簡単に行えます。NASも便利です。
最後に
今回ご紹介した方法を使うと、比較的簡単に電子書籍の前ページをPDF化することができます。作成したものを自分以外の人に渡すことは、違法となりますので、適切な利用をお願いします。
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